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不純異性交際(下) ―それぞれの未来―

第14章 大切なスキンシップ


「うーん…そうかも」


「まぁお互い性欲が無いとか、別のスキンシップ方法があるとか、なにか事情があれば違うんだろうけどね」


「うん。確かに、営みがあればなんだか気持ちも明るいと言うか…」


「でしょ?おしゃれしたいとか、痩せなきゃとか、意識も上がるし。すっごく大事な事だと思う。だから仮にそれが離婚の原因ですっていう夫婦がいても、私は笑えないな」



「うん…」



紅茶を飲んで一息つくと、私は次の話題へ話を切り替えた。



「それで、ミノルくんとの事は…なにか気持ちに変化あった?」


「私は…ミノルにときめいたけど、それは恋心だと思うんだ。家族になるっていうのは、また全然違う話だよね」


「うーん…分からないけど、…でもお見合いでもない限り、ほとんどは恋人期間を経て、それから家族になるよね」


「まぁ、そうなんだけど…あぁん、分からないっ…」


奈美は頭を抱えた。



「でも、ミノルの言う通り…いけない関係にはなっちゃダメだって思う。恭介がいるし。まだ旦那との事も諦めたわけじゃないから…。その答えが、今は精一杯」


「うん。十分だと思うけどな。ミノルくんだって、むりやり奈美を奪いに行く姿勢じゃないんだし…今は、現状維持…っていうとおかしいけど、ね?」


「それでいいかな?」


「私には良いとも悪いとも言えないけど…」


「んん…ミライ~~…!」


「私なら、とりあえず現状維持かな」


「本当?」


「相談する相手を考えたほうが良いかもしれないけどね(笑)」


「ふふ、そんな事はないよぉ」


やっと奈美が少し笑った。


「まだまだ人生長いから、ストレスが続く方の道をできれば選びたくない。シンプルにそれだけ考えてるかも、離婚してから」



「なるほど…そうだよね。旦那とのこの現状が今だけの不満なのかこれからも続くのか…まだ分からないから、やっぱりしばらくこのまま過ごしてみる」



「ん。…それにしても、チュウしたくなっちゃう奈美かわいいなー。私も見たかったなぁ」


からかうように言うと、奈美は顔をカーっと赤くして怒った。


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