不純異性交際(下) ―それぞれの未来―
第21章 二度目の学校訪問
「はいはい、そのくらいにしてホームルーム始めるぞ~(笑)」
という瀬川くんの言葉で、私は教室の後ろから見学することにした。
その後、1限目は体育が無いので彼が校内を案内してくれた。
「…で、ここが技術室」
「あ、昔技術の時間に木のベンチを作ったよね」
「そうそう(笑)お前、ミノで指切ってな」
「よく覚えてるね。あれは痛かった…(笑)」
ふと瀬川くんが私の手をとった。
「・・・?」
「傷、残ってる?」
「どうかなぁ…さすがにもう消えてるか(笑)」
彼は私の指先を優しくさすった。
あの頃、手を握り合うなんて恥ずかしくて出来ない年頃だった私たちは、今こうして想いを寄せ合っている…。
「考えてみると、実感わかないな。お前と付き合ってるなんて」
「私も。変なかんじ…ふふっ」
もうすぐ1限目が終わる時間だ。
瀬川くんはほんの一瞬、かすめるようなキスをすると「そろそろ行こうか」と言って歩き出した。
「ね、ここ学校だよぉ?瀬川くんの職場っ!」
「だから何だよ?(笑)」
「こんな事していいの~?」
私がからかうと、彼は工具が置いてある小部屋に私を引っ張り込んだ。
ぐんと近づいて壁に押しやり、意地悪な笑みを浮かべてから深いキスをした。
「んんっ…んー…」
ねっとりと濡れた2人の舌が絡み合い、この場所には似つかわしくない卑猥な音が漏れる。
「…もっと凄い事する?」
「っ…?」
「どうする?ほら…」
タイトスカートの上からいやらしく太ももを撫でられ、首筋に吸い付かれると私は震えだす。
「ふぁっ…ちょっと…瀬川くん…」
どんどんエスカレートする彼の動きに、驚きと戸惑いが隠せない。
それなのに、私の下半身は彼を求めてしまう。
「アッ…」
ストッキングの上からクリトリスをキュッと押されると、つい声が漏れた。
中学時代の記憶とこの現実がごちゃまぜになり、私は悦びで気を失いそうになる。
「どんな気分?」
「ん…あの頃の瀬川くんと…学校でこんな事しちゃってるような…」
「ふふっ。俺も。今、めちゃくちゃしたい」
「もうっ…あんまりいじめないでよぉ…」
微笑み合ってから腕を絡ませ、深いキスをすると少し離れた方から足音が聞こえた。