不純異性交際(下) ―それぞれの未来―
第25章 仲間はずれはイヤ!
「なんなら毎日食べに来ても良いんだからね(笑)ちゃんと食べてよ」
「はぁ~い…。本当に毎日来ちゃうよぉ?」
ケラケラと談笑しながら朝食を終え、私たちは奈美のもとへ向かった。
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「いらっしゃい~」
まったりとした口調の奈美に迎えられ、私とアンナは隣同士の席に腰掛けた。
「アンナ、だいぶ放置してたでしょう?プリンがひどいよぉ(笑)」
「あ、バレた!そうなの。最近全然自分のことに気使えてなくて」
「ミライはカットだよね?伸びたね~!」
「うん、私も全然来れてなかった…!お願いしますー」
奈美は交互に私とアンナの髪を世話しながら、器用に時間を使っていった。
「アンナ、彼とは順調?」
奈美が聞くと、アンナは事も無げに答えた。
「ううん、順調じゃない!」
「ちょっとぉ、なにそのあっさりした感じ~~(笑)」
「ふふふっ、だって本当に順調じゃないんだもん!…距離置いてるの」
「えぇ、そうだったの?大丈夫?」
「うん。しっかり心が決まるまで、このままでいてやるーって思ってる(笑)」
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アンナと彼の出来事を長々と話していると、私のヘアカットが終わった。
「あとはアンナのシャンプーだね。このあと、どうする?」
「ランチ行く~?」
結局、すべてが終わると私たちは3人でアンナの車に乗り込み、パスタを食べに向かった。
「ねぇ、奈美は最近どうなの?そういえば同窓会でミノルくんが迎えに来てたよね?!ねぇねぇ!」
アンナが煽るように言うと、奈美はクスクスと笑った。
「なにもないよぉ、仲が良いだけ。あのときは心配して迎えに来てくれて…」
「わざわざ?」
「う、うん…」
アンナは奈美の心の内を見透かすように、薄目でジッと見つめた。
「旦那さんじゃなくてミノルくんが迎えに…って、えぇ?あやしい~」
それぞれにパスタが運ばれてくると、私は黙ってカチャカチャとフォークを配った。
「ところでミライ、なんでさっきから黙ってるの?」
「えっ…?いや…」