
美しい影
第3章 転機
亜美がお好み屋で働きだして早2ヶ月。
定休日に俺、亜美、ユカリ、ユカリママでカラオケに行く事になった。ユカリママから
「カズくん、ハーレムだね」
と言われ、
「ソーデスネ」
と答えた。
俺とユカリは同じ歳なのでカラオケの選曲が合う。
そしてなぜかユカリママもイマドキの歌をめっちゃ歌う。しかも意外に上手い。
そんな中、亜美は全く歌わなかった。
実は歌える曲、知っている曲が余りにも少なかったからだった。
皆で亜美を盛り上げ、煽てて、お願いして、やっとの思いで歌ってくれた曲。
それは
『ふるさと』
だった。
