テキストサイズ

理恵の初体験──ヌードモデルの覚悟──

第1章 理恵、奮戦(女子高生)

私は、ぎこちなくならないように気をつけながら、レオタードを脱いだ。

そうなると、肌色のファンデーションが限りなくヌード姿に近づけてくれる。

その擬似ヌードにも拒絶反応が出ないことを確認し、ファンデも脱ぎ去った。

コットンショーツだけを残した私が、出現した。

恥ずかしくなかった、と言えば嘘になるが──

こうして、女性の肌に少しは免疫ができた彼は、完全に裸にした詩織さんで何回か練習して、見事合格。

一方、私はショーツをなかなか脱げずにいた。

私も進学先が決まり、自由登校の期間に入っていた。

女子高生という制約の意味は薄れていたのに、ショーツを死守していた。

とりあえず、二人とも入学式をすませるまではオールヌードにはならないことにして、彼にも納得してもらった。

全裸のほうがかえって恥ずかしくないんだよ。

詩織さんはそうアドバイスしてくれたけど、

脱いでしまったら後戻りできない──そういう思いがあった。

勇気を振り絞って、ショーツを外したのは──曖昧な言い方だが──彼を正統な芸術家だと私も認めたからだったろう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ