
ドSな兄と暮らしています
第6章 汐夏の挑戦
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模試から1週間くらいしたある日のこと。
夕食の時に、喉に違和感を覚えた。
痛みがあって、軽い咳払いではどうも払いきれないような、異物感があった。
ちょっと食欲もなくなって、胃に食べ物が入りにくい感じがして、箸を置いた。
調子悪そうにしている私を、兄ちゃんが心配する。
「どうした?」
「ちょっと、喉が痛い……かも」
言うと直ぐに、兄ちゃんも箸を置き、私の額や喉の当たりを触る。
躊躇いのないその行動に、いつも少しだけ恥ずかしくなる。
「熱はなさそうだけれど、風邪薬あるから飲んでおきな」
そう言われて、風邪薬を飲んでリビングで少し横になる。
だけれど、せっかく掴んだA判定を離したくなかったから、起き上がって勉強を始めた。
暖かい部屋にいるのに、私の体は、徐々に冷えていって、寒くて震えが止まらなくなった。
結局、兄ちゃんには心配かけられないと思い、
「やっぱ今日、ちょっと喉痛いから、早めに寝るね」
と言って、23時前には布団に入った。
この時、既に寒さが限界にさしかかていたけれど、そんなこと言ったら兄ちゃんは絶対に心配する。あまり顔を合わせないように、サッと2階へ移動した。
模試から1週間くらいしたある日のこと。
夕食の時に、喉に違和感を覚えた。
痛みがあって、軽い咳払いではどうも払いきれないような、異物感があった。
ちょっと食欲もなくなって、胃に食べ物が入りにくい感じがして、箸を置いた。
調子悪そうにしている私を、兄ちゃんが心配する。
「どうした?」
「ちょっと、喉が痛い……かも」
言うと直ぐに、兄ちゃんも箸を置き、私の額や喉の当たりを触る。
躊躇いのないその行動に、いつも少しだけ恥ずかしくなる。
「熱はなさそうだけれど、風邪薬あるから飲んでおきな」
そう言われて、風邪薬を飲んでリビングで少し横になる。
だけれど、せっかく掴んだA判定を離したくなかったから、起き上がって勉強を始めた。
暖かい部屋にいるのに、私の体は、徐々に冷えていって、寒くて震えが止まらなくなった。
結局、兄ちゃんには心配かけられないと思い、
「やっぱ今日、ちょっと喉痛いから、早めに寝るね」
と言って、23時前には布団に入った。
この時、既に寒さが限界にさしかかていたけれど、そんなこと言ったら兄ちゃんは絶対に心配する。あまり顔を合わせないように、サッと2階へ移動した。
