
ドSな兄と暮らしています
第6章 汐夏の挑戦
布団に入ってからも、体は全然温まらなくて、寒くて寒くて仕方なかった。
まるで布団が機能していないかのような寒さに、凍えて死んでしまうのではないかと思った。
兄ちゃんは、夜中、やっぱり心配になって、襖を開けてやってきた。
その時にはもう、私の体は熱を帯びていた。
兄ちゃんはすぐさま体温計を用意して、私のパジャマのボタンを1つはだけると、脇に体温計を挟んだ。
「39度1分……」
「兄ちゃん……熱いよ……」
目がぼやけて、うるうると涙目になる。
必死に絞り出した声は、喉の痛みで細く消えていった。
久々の高熱に、兄ちゃんも慄いていたが、直ぐに氷枕と解熱シートを用意して、一晩中私の傍を離れなかった。
結局、翌朝まで水分も満足に取れなかった。
1口含んでは嘔吐してを繰り返す私を、兄ちゃんは迷いなく病院へ連れて行った。
原因はストレスにより扁桃腺が炎症を起こしたことだった。
しかし、それがこじれて喉に膿が溜まり、過度の嘔吐や高熱を引き起こし、気がつけば脱水の1歩手前まで来ていた。
私は喉の痛みやぼんやりする意識で、何が何だかわからないまま、病院で点滴に繋がれた。
その間、兄ちゃんは先生から話を聞いて、薬を貰う。
2時間くらい点滴に繋がれて、帰ってきた頃には昼過ぎだった。
病院から帰ってきても、1口飲んだだけで吐き気を催す私は、食事も摂ることがままならなかった。
兄ちゃんは、「つらいね、つらいね」と言いながら、何も無い胃袋から吐こうとする私の背中を根気強くさすった。
汗を拭ったり、氷枕を交換したりしながらも、体調は一向に良くならない。
口から水分も取れなければ、熱も下がらない。
そんな状態で肩で呼吸する私に、処方された薬は坐薬だった。
まるで布団が機能していないかのような寒さに、凍えて死んでしまうのではないかと思った。
兄ちゃんは、夜中、やっぱり心配になって、襖を開けてやってきた。
その時にはもう、私の体は熱を帯びていた。
兄ちゃんはすぐさま体温計を用意して、私のパジャマのボタンを1つはだけると、脇に体温計を挟んだ。
「39度1分……」
「兄ちゃん……熱いよ……」
目がぼやけて、うるうると涙目になる。
必死に絞り出した声は、喉の痛みで細く消えていった。
久々の高熱に、兄ちゃんも慄いていたが、直ぐに氷枕と解熱シートを用意して、一晩中私の傍を離れなかった。
結局、翌朝まで水分も満足に取れなかった。
1口含んでは嘔吐してを繰り返す私を、兄ちゃんは迷いなく病院へ連れて行った。
原因はストレスにより扁桃腺が炎症を起こしたことだった。
しかし、それがこじれて喉に膿が溜まり、過度の嘔吐や高熱を引き起こし、気がつけば脱水の1歩手前まで来ていた。
私は喉の痛みやぼんやりする意識で、何が何だかわからないまま、病院で点滴に繋がれた。
その間、兄ちゃんは先生から話を聞いて、薬を貰う。
2時間くらい点滴に繋がれて、帰ってきた頃には昼過ぎだった。
病院から帰ってきても、1口飲んだだけで吐き気を催す私は、食事も摂ることがままならなかった。
兄ちゃんは、「つらいね、つらいね」と言いながら、何も無い胃袋から吐こうとする私の背中を根気強くさすった。
汗を拭ったり、氷枕を交換したりしながらも、体調は一向に良くならない。
口から水分も取れなければ、熱も下がらない。
そんな状態で肩で呼吸する私に、処方された薬は坐薬だった。
