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ドSな兄と暮らしています

第6章 汐夏の挑戦

「汐夏、ごめんな。点滴してから熱も下がらないし、水分も摂れないから、薬入れるよ」

兄ちゃんは、医者から言われた時間ギリギリまで私の様子を見て、そう判断した。できれば兄ちゃんも、つらいことはしたくなかったのだろう。

瞳を潤ませながら、兄ちゃんを見る。
今も、何も食べてないのに酷くえづいている。

兄ちゃんは、横向きに寝て荒く息をしている私の体に触れると、私の膝を曲げてぐっと胸の方に近づけた。

「ちょっと背中丸めるよ」

兄ちゃんに背中を丸められて、背後を取られる。ぼんやりした頭で、あれ、薬って、起きて飲むもんじゃないの……? と考えてみたけれど遅かった。

「ごめん、ちょっとズボンと下着おろす」

そう言うと、そっとパジャマに手をかけた。
そう言えば、あの特別授業以来、兄ちゃんに体を見せていない。

嫌だ嫌だと抵抗しようとするけれど、今日は体のどこにも力が入らない。
されるようにズボンを下げられて、肛門の辺りを割り開かれる。
もしかして、もしかしなくても、坐薬なの……?

朦朧とする意識で恥ずかしがりながら、いや、恥ずかしがっていたら死ぬかもしれない、とうっすら覚悟を決めた。

「ごめんね、お薬、お尻から入れていくよ。力入れないで楽にしてて」

そう言うと、兄ちゃんは坐薬をティッシュに包み、私のお尻の穴に薬をあてがうと、ゆっくりと坐薬を差し込んでいった。思ったより大きくて、受け入れるのに時間がかかった。

「うう、あぁ……んあ、い……や……だ」

逆行していく薬の感覚が、痛くて気持ち悪くて、いきみそうになってしまう。兄ちゃんはしっかりと私のお尻の穴を抑えていた。

感じたことの無い痛みと恥ずかしさに、涙目になる。

「ごめんね、お尻、気持ち悪いね。もう少しこのままで居られるか? 薬出しちゃったら熱上がったままになるからね」

「ううう…… きもちわ…る……い」

兄ちゃんは右手で私の肛門を抑えながら、左手で私の頭を撫でる。
戻ってきそうな坐薬に、必死で堪えた。

解熱がされなければ、6時間に1回のペースで坐薬を入れることになる。なんとか水を口にすることができるようになったが、まだまだ熱は下がらなかった。

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