午後はセックスの授業!?
第1章 蒼×莉菜
それはいつもと変わらない朝だった。
朝目覚ましで起きていつもの様にリビングに行くと、向かいに住んでいる同じ歳の蒼(あおい)が当たり前の様にソファに座ってくつろいでいる。
「起きるの遅くね?」
蒼は私にしか聞こえない声で鼻で笑いながらそう言った。
「間に合うからいいの!また朝ごはん食べに来たの?」
「莉菜(りな)、そういう意地悪言わないの!蒼君は家族みたいなものなんだからいいじゃない!蒼君、沢山食べてね」
お母さんはそう言いながらテーブルに朝ごはんを並べる。
蒼のお父さんはよく海外出張でお母さんも一緒に行く事が多くて、その時は昔から食事の時はうちに来ている。
「いつも美味しいお料理ありがとうございます」
蒼は王子様みたいな笑顔でそう言った。
私以外の人には猫被りする。
私には意地悪ばっか言うくせに…
それは高校になってからも変わらない。
蒼と朝食を食べていると蒼が私のおかずを取ってきてそれで文句を言っている時。
それで点いていたテレビのニュースが大事な事を言っていたのを聴き逃していた。