Melting Sweet*Extra
第2章 もう少しだけ*Act.2☆
「夕純さんはどうなんですか?」
つい、意地悪く訊き返してしまった。
「――私は……」
夕純さんがさらに、俺に抱き着いてくる。
「衛也君に、その気があれば……」
もう、これ以上は訊かなくても分かる。
正直、俺は夕純さんに比べたらまだまだ人間として小さいから、結婚なんて早過ぎると思っている。
でも、さっきのように夕純さんの気持ちを無下に踏み躙るような真似もしたくない。
「――もう少しだけ、待ってもらえますか?」
考えた末、俺は夕純さんに告げた。
「俺はまだ未熟ですから。でも、あとちょっと頑張って、夕純さんと並んでも恥ずかしくないほどの男になったら、その時は……」
これも逃げだと思われるだろうか。
でも、いきなり考えなしに行動には起こせない。
俺なりの、精いっぱいの誠意のつもりだった。
「待ってる……」
しばらくしてから、夕純さんが答える。
きっと、俺の気持ちはちゃんと分かってくれた。
「あまり待たせ過ぎないようにしますから」
俺は夕純さんを抱き締めた。
壊れそうなほど小さいのに温かくて、俺の心が和んでゆくのを感じた。
[もう少しだけ-End]
つい、意地悪く訊き返してしまった。
「――私は……」
夕純さんがさらに、俺に抱き着いてくる。
「衛也君に、その気があれば……」
もう、これ以上は訊かなくても分かる。
正直、俺は夕純さんに比べたらまだまだ人間として小さいから、結婚なんて早過ぎると思っている。
でも、さっきのように夕純さんの気持ちを無下に踏み躙るような真似もしたくない。
「――もう少しだけ、待ってもらえますか?」
考えた末、俺は夕純さんに告げた。
「俺はまだ未熟ですから。でも、あとちょっと頑張って、夕純さんと並んでも恥ずかしくないほどの男になったら、その時は……」
これも逃げだと思われるだろうか。
でも、いきなり考えなしに行動には起こせない。
俺なりの、精いっぱいの誠意のつもりだった。
「待ってる……」
しばらくしてから、夕純さんが答える。
きっと、俺の気持ちはちゃんと分かってくれた。
「あまり待たせ過ぎないようにしますから」
俺は夕純さんを抱き締めた。
壊れそうなほど小さいのに温かくて、俺の心が和んでゆくのを感じた。
[もう少しだけ-End]