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スーパーおにぎりマーケット

第15章 共通言語、猫

まぁ、ここからは、わたしと彼とまつこの話になりますが。

わたし、そこまで猫好きでもなかったんだけれど、まつこがわたしに擦り寄ってくるようになってから、確実に猫好きになりました。

彼は彼で、昔猫を飼っていたのもあって。
飼っていた猫が亡くなってしまってから、懐いてくる猫が久しぶりだったそうです。

最初、わたしと彼とまつこが仲良くなった時、わたし達はまつこに触らなかったんです。
わたしは動物への触れ方が、単純に分からなかった。
彼は猫好きだったのに、触らなかった。
後々、彼に理由を聞いてみたら、

「触ったら、歯止め効かないよ。抱き抱えて、連れて帰りたくなる」

って言われて。イケメンのセリフみたいなの言われて、正直まつこが羨ましかったです。
最初、このセリフは冗談だと思っていました。
だけど、冗談ではなくて。彼は亡くなった猫をずっと思っていて、その温もりがすごく恋しかったそうです。亡くなった直後は、寝る時にくっついてくる猫が居ないのがすごく淋しかったのだとか。

彼はいつもクールな顔して、わたしのスカートの裾で遊ぶまつこを見ていたから、そんなに猫が好きだとは思わなかった。

まつこの一件で、わたしは無事に猫好きになったので、もし結婚して子どもができなかったら、猫を飼おうという話もしました。
いまの状況では、結婚すら、まだ見えてこないけれど。

まつこは、それくらい、猫のいる生活の良さをわたしには教えてきたし、彼には思い出させてくれました。
突然のお別れになってしまったお友達。

まつこ、今頃どこかで元気にしているといいなぁ。

今日は、そんな感じで、共通言語とまつこの話をしました。
また、思いついたらぽつぽつと話します。
遠距離恋愛で、寂しい分、恐らくたくさん惚気けてしまうと思いますが、お許しください……

以上、おにぎりでした。

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