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スーパーおにぎりマーケット

第18章 ごむごむ

そうして集め始めて、約2年、ゴム20個分のポイントになりました。
ポイント数=ことに及んだ回数(計算しないでね)
ゴムの値段でいうと、3000~4000円が浮いたことになる。
2人でめちゃくちゃ笑いました。「いくつもの夜を越えたね(意味深)」みたいになって。
でもなんとなく、サガミさんに送り付ける勇気が出なくてそのままでした。

先日、彼の家に行きました。
久しぶりに会って、2人でワイン飲んでべろべろになっている時でした。ちょうどおつまみもなくなったし、私はなんとなく、2人で夜道を散歩してみたくなった。
酔った勢いで、ついに提案してみました。
「外の風当たるついでに、あれ、送らない?」
酔った勢いで、彼も二つ返事。「いいよ」と。

酔いが覚めないうちに、封筒にざざっとバーコードを詰めて、彼の家の住所と名前を、わたしが書きました。
酔っていてもブレない、懇切丁寧な文字で。
家を出て、近くのコンビニで切手を買った時には、もう半分くらい酔いが覚めてた。
だけれど、ここまで来たら送るしかねぇ!という精神で、2人でポストを探してぶち込みました。

サガミさんから返事が来たのは、意外とすぐでした。
封筒には、彼の名前と住所しか書いていなくて、サガミさんの配慮を感じました。さすが。
予定通り20個。遠距離になってしまったので、当分は買わなくていいねとにんまりしました。

……ふざけてるでしょう?
でもこういうの、2人で本気でできるところに彼の良さを感じます。

彼は、まつこのときもそうだったように、人前ではあまり自分の感情や気持ちを表さないタイプです。
最初に付き合った時は、何が楽しいとか、どういうことが好きとか知らないままに、なんとなくお互い雰囲気で気持ちを寄せました。
付き合った瞬間は、『私は彼とこれからどんな風に付き合っていくんだろう』と不安のようなものを残したままでした。同時に漠然と『合うんだろうな』と思ってもいました。

『合うんだろうな』の直感に任せて良かったと思います。

2人だけでも、楽しいことを。
最近は会えないけれど、いつか一緒に暮らしたら、存分にくだらないこともしていきたいです。

あれ、いつの間にかしんみりしちゃった!!!

以上、おにぎりでした。

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