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ママ、愛してる

第3章 愛の暮らし

翌日。

チェックアウトをすませて僕たちに、若女将がお写真でも撮りましょうかと、声を掛けてくれた。

宿の前で記念写真を撮って、サービスでプリントして送ってくれるのだと言う。

僕たちは、玄関前で唇を重ね、撮影してもらった。
若女将は、別段動じることもなく、シャッターを切った。

「やっぱり新婚さんですねえ」

そう言って微笑む。

僕たちはお礼を言って、駅へのタクシーに乗り込んだ。



自宅に着いて間もなく、宅配便がお土産を届けてくれた。

ママは、由香ちゃんに電話を掛ける。

「由香?ただいま。帰ってきたよ。
あのねえ、ちょうど今、宅配便で由香のお土産届いたから、予定がなければ取りに来ない?
3日間バイトしてもらえなくてごめんね。
よかったら、晩ご飯でも奢るわよ」

ママが僕の方を見ながら言う。

僕はOKのサインを送った。

「コウ、ごめんね。勝手に由香を誘っちゃって」

正直言うと、ママと二人だけの時間をすごしたかったけれど、気持ちよく頷いた。

ママとの時間は、これからもずっと続くんだから。




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