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変態ですけど、何か?

第7章 玲子先生

「柚木さん、お腹空いてない?」

玲子先生に言われて、あたしは急に空腹を感じた。

そういえば、今朝はモーニングのバイキングも食べずに、チェックアウトギリギリまで玲子との愛を交わしていた。
まだ、少し余韻が残っていたけど、玲子先生と逢って、それは消え去った。


「あたし、何か買って来ます」

あたしが答えると、
「じゃあ、私ももう少し食べたいから、一緒に行こう」
玲子先生が立ち上がる。

「こう見えて、結構食べるのよ」

「あはっ!あたし、うらやましい!
食べたら食べただけ、お肉になっちゃうの。」

「そんなことないわよ。柚木さん、かわいいわよ」

「嘘でも嬉しいです!」
「あら!」

笑いながら、ふたりでカウンターに行き、あたしの分も一緒に会計を済ませてくれた。

ふたりで向い合わせになって、ハンバーガーを食べながら、今日の予定を話し合う。

「今日はね、柚木さんに聴かせてあげたいCDがあるの。気に入ってくれたらいいけど」

玲子先生は、初めて見るとびきりの笑顔で話す。

ホントに、玲子先生、綺麗!

女性が多いこの店の中でも、玲子先生の美しさは次元が違う。

通り過ぎる男達は、例外なく玲子先生に目を止める。

今すぐ、玲子先生にキスしたい。

周囲の人から、何と思われても、何を言われてもいい。

玲子先生の尽きることのない話を聴きながら、あたしは一生懸命に衝動を押さえていた。



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