テキストサイズ

誓いのガーランド

第14章 花畑の来訪者 2


とうとう、我慢できなくなって、ぎゅっと結んでいた唇を開いた。

「……てくだ……さ」

恥ずかしくて、言葉が途切れ途切れになる。
楓は、小さい子どもに言うように、花実に声をかけた。

「ん、花実、いいよ。もう少し大きい声で言えるかな?」

それがまた花実の中の羞恥心をくすぐる。
堪らなくなって、ぎゅっと目を瞑りながら、小さく、でもはっきりと呟いていた。

「なめて……ください……」

言った瞬間に、花実の頬はカッと熱くなる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ