誓いのガーランド
第17章 花畑の来訪者 5
「オムライス作るのに、卵ないことある〜?」
楓が冷蔵庫の前で絶句する。
休日の昼下がり、ケチャップライスを作り始めたあたりで、キッチンから楓の声がきこえた。
花実もキッチンにやってきて、楓の横にしゃがみこんでクスクス笑う。
「ホントだ、ないね卵。1個も無い」
そのまま食べようか、と楓が呟いて落胆する姿を見て、花実は首を横に振った。
「わたし、買ってくるよ、卵だけでしょ」
「でも」
楓の頭に、2週間前の出来事が頭をよぎる。
楓の心配をよそに、花実は薄手のパーカーを羽織った。
警戒し続けた2週間は、何も無かった。
警察にも相談してある。
今は昼下がり。白昼堂々、そういうことになる可能性はないだろう。
楓が冷蔵庫の前で絶句する。
休日の昼下がり、ケチャップライスを作り始めたあたりで、キッチンから楓の声がきこえた。
花実もキッチンにやってきて、楓の横にしゃがみこんでクスクス笑う。
「ホントだ、ないね卵。1個も無い」
そのまま食べようか、と楓が呟いて落胆する姿を見て、花実は首を横に振った。
「わたし、買ってくるよ、卵だけでしょ」
「でも」
楓の頭に、2週間前の出来事が頭をよぎる。
楓の心配をよそに、花実は薄手のパーカーを羽織った。
警戒し続けた2週間は、何も無かった。
警察にも相談してある。
今は昼下がり。白昼堂々、そういうことになる可能性はないだろう。