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誓いのガーランド

第17章 花畑の来訪者 5

「大人しくしないとさ。あいつのこと、ただじゃおかないよ? だってもう花実を汚してるんだもん」

無情にも車は動き、花実の家とは反対の方向へと進んでいく。

「ねぇ花実、久々のドライブ、楽しもうか」

永山は低くてねっとりとした声で耳元で囁き、花実の右耳を舐めた。

「花実、耳弱かったよね」

花実はあまりの嫌悪感に、身体中の震えが止まらなかった。吐きそうになる。恐怖で体が動かなくなる。
逃げなきゃと思うほど、金縛りにあったかのように体が動かない。

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