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誓いのガーランド

第18章 嵐のあとに 1

好きだと言ってくれた『ガーランド』も今の花実には読めない。

眠る花実の横で漫画を描きながら1日を過ごした。
せめて、花実の守ってくれた世界を、そばで保っていられるように。それが、楓にとって唯一、罪悪感和らげる行為のようでもあった。

少しずつ、少しずつ、花実の起きている時間が長くなる。
少しずつ、少しずつ、花実に食欲が戻ってくる。
少しずつ、少しずつ、花実の顔に涙以外の表情が入り交じるようになってくる。

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