誓いのガーランド
第20章 嵐のあとに 3
「楓。もう、自分のこと、責めないで。わたしは楓のせいで苦しんだんじゃない。楓は、わたしを、今の今までずっと支えてくれた。きっとこれからも支えてくれるってわかる。わたしは、楓と居る時がいちばん心強いんだよ」
その言葉を口にした瞬間、楓の笑顔が歪んだ。彼は、両手で顔を覆う。肩を震わせて、泣き出した。
「楓、一緒についてきて。わたし、楓となら……外に出られると思うんだ」
花実の言葉に、楓は大きく頷く。
胸のつっかえが取れたかのように、お互いが涙を流しあった。
まだ、お互いがお互いに触れられない。
流した涙を拭ってあげることもできない。
だけれど、心はずっと繋がっている。そんな強い気持ちを支えに、それぞれ今を生きている。
静かな食卓に、ふたりが涙を詰まらせる声が響く。
それは、事件から止まっていた何かが、ゆっくり動き出す音になった。
その言葉を口にした瞬間、楓の笑顔が歪んだ。彼は、両手で顔を覆う。肩を震わせて、泣き出した。
「楓、一緒についてきて。わたし、楓となら……外に出られると思うんだ」
花実の言葉に、楓は大きく頷く。
胸のつっかえが取れたかのように、お互いが涙を流しあった。
まだ、お互いがお互いに触れられない。
流した涙を拭ってあげることもできない。
だけれど、心はずっと繋がっている。そんな強い気持ちを支えに、それぞれ今を生きている。
静かな食卓に、ふたりが涙を詰まらせる声が響く。
それは、事件から止まっていた何かが、ゆっくり動き出す音になった。