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誓いのガーランド

第21章 嵐のあとに 4

楓はそんな花実の様子をみて、小さく息を吐いた後に、優しく言葉を続けた。

「このドアは、絶対に危なくない玄関のドア。大丈夫、開けてみて」

花実はそれでも、ドキドキしながら引っ張る。
取手をぎゅっと握って、震えを止めた。

ガチャ。

冷蔵庫の中は、せいぜい花実の想像した通りの光景が広がっていた。

「玄関のドアも、開けたらだいたい、こんな感じ」

楓は花実に笑顔を向けて、冷蔵庫の扉を閉めた。
拍子抜けする花実に、言葉を続ける。

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