誓いのガーランド
第11章 花冠の代わりに 4
あぁ…もう、触って欲しい。
花実は熱くなって、とろとろに溶けだしてしまいそうな秘部を思った。
彼はそんな彼女の表情を見逃さない。
「もしかして、もう下濡れてる?」
「はっ……」
花見は我に返って、下の方に手を伸ばす。
見られたくない……咄嗟にそう思ったが、無駄だった。
「手、邪魔だから上の方にしといて」
「うー……恥ずかしいよ……」
なけなしの抵抗で手を上に持っていけない花実に、彼は追い討ちをかけた。
ゆっくりと耳元で囁く。
「宇吹さん。触らなくていいってことですか? 見たところ、結構濡れてますが」
急に敬語になって、そんなことを言ってくる。
ドキンっと心臓が跳ねた。
花実は自分の言葉攻めの弱さを、意識せざるを得ない。
更に恥ずかしくなって、なんとか言葉を捻る。
「……ずるい」
捻り出した言葉も、彼に飲み込まれ彼の笑顔の奥に閉じ込められる。
「ずるくないです。いつも通り」