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誓いのガーランド

第14章 花畑の来訪者 2

「ねぇ、なんでそんなに慣れてるの?」

「言ったでしょ、研究。漫画書くにはそれなりに調べないと。で、やってみるのも大事かと思って」

恐ろしくサイコパス。
花実は本当に身動きが取れなくなった両手を諦めて、彼を見つめる。
そっと彼が触れてくるのを待つ。その間がとても長く感じた。
彼は、その時間すらも楽しんでいる。

「それじゃあ、ちょっとごめんね」

すっと彼の手が花実の頭に伸びる。

全然ごめんって思ってないじゃん!!

心の中で抗議してから目を瞑る。
はじめに、楓の唇は花実の耳を捉えた。
花実はいつもの反射で、手を動かそうとして、動かないことに気づく。
そうだった……縛られている。
花実には、もうこの始まってしまった快楽の雨を、終わるまで受け入れる他なかった。

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