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一時を悠久の時へ

第9章 児童相談所

俺は雛にさえ気配を悟られぬように

天井付近でとぐろを巻いて様子を伺う

どうせ現れないと思ってた女が

事務手続きのためか入ってきて

緊張と少し期待するような雛の様子

大人達は淡々と手続きをしていく

手続きも終わり挨拶もそこそこに出て行く女を

寂しそうに見送るが涙は零さない雛

どうせ他の奴らには見えてないから

後ろから抱きしめる

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