テキストサイズ

一時を悠久の時へ

第9章 児童相談所

淡「雛…このまま俺と一緒に来るか?」

雛「淡ちゃんと?…でも…そしたら…
ママがひとりになっちゃうから…」

こんな事になってもなお母を想うのか…

淡「なぜだ?あの女は雛を一人にするではないか」

何故にそんなに想いを寄せるのか苛立つ

雛「それは…だって…わたしのためだから…
ママといたいけど…おしごとしないと
おかねないとダメなんだって…
ママがんばってる…だから…わたし…いいの」

可哀想にまだ五歳なのに…

いや…まだ五つという稚さ故か…

母の思惑通りに言いくるめられて

それに何も疑問なぞ持たず無垢な心で

盲目的に…一心不乱に…健気に母を信じて

哀れで愛おしい童よ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ