優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第6章 メゾンボナール305号室
あの事件から、制服は新しいものを新調してもらった。
わたしが制服に着替えて部屋から出てくると、優もスーツに着替えて、家を出る準備をしていた。スーツを着ると、いつもの無精な感じが相殺されて、別な人に見える。
「あれ、今日は休みじゃないの?」
首を傾げたわたしに、優は言った。
「ん、今日は勉強しに、隣県の大学病院に行くんだよ」
「……忙しいんだね」
休みの日なのに、仕事のこと考えていることが、単純にすごいと思った。
「勉強しとけば、救える命が増えるかもしれないからな」
そう言いながら、ネクタイを結ぶ。
わたしが制服に着替えて部屋から出てくると、優もスーツに着替えて、家を出る準備をしていた。スーツを着ると、いつもの無精な感じが相殺されて、別な人に見える。
「あれ、今日は休みじゃないの?」
首を傾げたわたしに、優は言った。
「ん、今日は勉強しに、隣県の大学病院に行くんだよ」
「……忙しいんだね」
休みの日なのに、仕事のこと考えていることが、単純にすごいと思った。
「勉強しとけば、救える命が増えるかもしれないからな」
そう言いながら、ネクタイを結ぶ。