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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第6章 メゾンボナール305号室

その様子を見て、優が助け舟を出してきた。

「春斗やめとけ。まだ子どもだ」

しかし、優が言ったことがどういう意味かわからない。

「はいはい、わかってるって。ちょっとイタズラしたかっただけ」

春ちゃんは悪びれもなくそう言った。
きょとんとしながら2人をきょろきょろと交互に見ていると、優は腕枕した方の手でわたしのおでこをペちっと軽くたたく。

「はやく寝ろ、咲。何しきた」

「寝に来ました……」

しおしおと返事をして、目を閉じた。
いやいや、2人ともそういうことするから、緊張して眠れないんだってば……!! と心の中で反論してみる。

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