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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第8章 本当の話をしよう

夜、3人で食卓を囲んだ。
わたしは優と春ちゃんに、お祭りに行きたいということを、恐る恐る話してみる。

優と春ちゃんは、驚いたような顔をした。

「咲がこの家来てから、やりたいと思ったこと言ってくれるの、初めてだから」

春ちゃんは驚いた顔から笑顔になって、そう言った。しかし、直ぐにその表情は曇ってしまう。

「夏祭り……ごめんね、俺は学校の先生方と、見回り出なきゃいけないかな。優は……仕事あるよね……」

そっか。そうだよなぁ。
しょんぼりと俯いて箸を持ち直すと、優が言った。

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