テキストサイズ

優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第8章 本当の話をしよう

「まだ飲めるよ〜」

机に突っ伏しながら、春斗は言った。
疲れていると、酔いが回るのも早い。これで、春斗の疲れの度合いが分かる。
1缶も飲めずにくたばるのは、研修医時代の時以来だった。最近は、相当疲れていると見た。

無理してんだな……。

俺は春斗の右手からビールの缶を奪い取って、飲み干した。

「あ?! ねー、なんで……そういうことする?」

春斗が睨む。

「もう少し疲れてない時を選んで飲め」

「ビール買ってきたの優じゃんか……」

春斗はまた、机に突っ伏す。
目をつぶって、つぶやくように言った。
その様子を見て、声をかける。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ