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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第8章 本当の話をしよう

「寝るぞ」

春斗の腕を掴むとゆっくりと立ち上がった。
春斗は覚束無い足取りで、寝室に入ってベッドに転がりこむ。なんとか春斗を布団に入れてから、俺も横になった。春斗に背を向けて寝ていると、いきなり後ろから抱きつかれた。

「離れろって……」

春斗は酒に酔うとくっついてくる。
酔った春斗の体は、体温が高くて熱い。
ウンザリしながら、諦め気味に、半分くらい受け入れていた。
……その酒を買ってきたのは、俺だったから。

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