優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第11章 落し物に気づく時
「咲、しっかり息吐いて」
すぐに終わらせるとはいえ、嫌なことほど時間は長く感じる。一体いつまで続くのか……
容赦なく止まらない刺激、逃れられずにクリトリスを優に触られ続ける。
春ちゃんが後ろからわたしのことを押さえつつ、声をかける。泣いてぐしゃぐしゃになった目を、春ちゃんの胸に顔を押し付けた。
怒られたことを気にしている場合ではなかった。
春ちゃんは、ふっと笑う。
「いいよ。大丈夫」
それだけ言うと、わたしのことを抱きとめた。
もう怒っていない、というよりは、泣きながら必死でもがいているわたしに冷たくできなくなったようだった。