優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第13章 定期検診のお知らせ
昼ご飯に、ハンバーガーを食べた。
食べながら、樫木くんと優の話もした。
教室でも中庭でも、通学路でもないどこかで、いっちゃんと話をするのは初めてで、それがすごく楽しかった。
周りに知っている人もいないから、声を潜めれば秘密の話もできる。
「さっちゃんは、始業式のときに、一目惚れだったわけか……」
「……そういうことになる。一目惚れって、少し恥ずかしいね」
樫木くんのことを話すのは、まだ少し恥ずかしい。赤くなりそうな頬を、飲み物を飲んで誤魔化した。
「そんなことないよ。どうしたいか、決まった?」
いっちゃんが、わたしのことを見る。その真っ直ぐな眼差しに、わたしは正直に答えていた。
「……気持ちは、伝えたいかな……? でも、まだいいの。伝えてどうしたいかもわからない」
樫木くんに、気持ちを伝えたい。だけれども、そんなに急がなくてもいいし、いまでなくてもいい。いまはただ、恋をしているんだという、この感情を受け入れることで精一杯だった。
食べながら、樫木くんと優の話もした。
教室でも中庭でも、通学路でもないどこかで、いっちゃんと話をするのは初めてで、それがすごく楽しかった。
周りに知っている人もいないから、声を潜めれば秘密の話もできる。
「さっちゃんは、始業式のときに、一目惚れだったわけか……」
「……そういうことになる。一目惚れって、少し恥ずかしいね」
樫木くんのことを話すのは、まだ少し恥ずかしい。赤くなりそうな頬を、飲み物を飲んで誤魔化した。
「そんなことないよ。どうしたいか、決まった?」
いっちゃんが、わたしのことを見る。その真っ直ぐな眼差しに、わたしは正直に答えていた。
「……気持ちは、伝えたいかな……? でも、まだいいの。伝えてどうしたいかもわからない」
樫木くんに、気持ちを伝えたい。だけれども、そんなに急がなくてもいいし、いまでなくてもいい。いまはただ、恋をしているんだという、この感情を受け入れることで精一杯だった。