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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第13章 定期検診のお知らせ

「わたしも、同じ」

いっちゃんも、呟くように言った。
いっちゃんの憧れの人は、わたしもよく知っている大人だ。

「でもいつか……優先生と一緒に働きたい」

いっちゃんは少し照れながら、そう言った。
わたしは驚いて、目を見開く。

「……いっちゃん、お医者さんになるの?」

「うん。なりたいって思ってる。自分と同じ病気の子に、ここまで良くなるよって教えてあげたいんだ」

しっかりと目標を持って、前を向くいっちゃんが、少し羨ましい。でも、その真っ直ぐな目を見て思ったことを口にしていた。

「それ、すごくいいね。いっちゃんなら、なれるよ」

「……ありがとう。勉強、頑張らなくちゃ」

いっちゃんは、少し飲み物を口に含むと、ふっと笑った。

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