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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第4章 それぞれの午後7時

心臓が動き出しても、ほっと息をつく間も無い。

救急車の中で、優が医師であることを伝え、処置を進めていく。俺は、彼女の基本情報を淡々と救急隊員に伝えた。
降り立ったのは優の勤める病院で、直ぐに彼女は手術室に運ばれて行った。

久しぶりに来た元職場ではあったが、後ろめたさなどを感じている余裕は一切なかった。
病院のスタッフと協力しながら、警察や児童相談所、校長への連絡を済ませて、彼女の入院が決まる。
俺は待合室で祈りながら、無事に彼女が出てくるのを待った。その時間は、途方もなく長かった。

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