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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第5章 入院

「白河さん、おはよーう」

入ってきたのは井田先生だった。
こんな朝早く?! と思ったら、今日は学校が休みの日。きっと朝から学校で生き物の世話をしてきて、ここに寄ったのだろう。

「あ? 処置中かい? それならカーテンの外にいるよ」

井田先生はそう言ったが、澤北先生がヘルプを出した。

「春斗、ちょっと手伝え。導尿してるんだが、足閉じられて適わん」

「そういうことなら」

カーテンを開けて、井田先生が入ってくる。
井田先生ならなんか助けてくれるんじゃないかと思ったが、それは淡すぎる期待だった。
井田先生はにこやかにわたしに「おはよう」と言うと、とんでもない爽やかさのままわたしの両膝に手をかけた。

「あ〜、導尿ね。痛いし恥ずかしいけど、やんないともっとつらいからね。はい、白河さん頑張るよ」

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