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ヌードモデルを責めるには

第6章 詩織──秘密を守る

秘密は暴かれた。
もう二度と入れ換わりはしないと約束させた。

これで理恵ちゃんの安全は確保された。

性欲暴走気味だが、さすがに性犯罪には走らないだろう。

それにしても、よく理恵ちゃんに秘密にできたものだ。

裸のつきあいって、意外といい加減なのものなのだろうか?

ひとつだけ許せないのは、私からの呼出しメールは正規の兄に届いたはずなのに、弟が来たということ──つまり、兄弟は連絡を取り合っていて同罪だということ。

理恵ちゃんも恋人を選ぶべきかもしれない。



私は全裸で、床の上で四つんばいになった。

彼はスケッチブックを構えた。

最後の思い出にと、彼のリクエストを訊いた結果だ。

独学で絵画テクニックを身につけようとして、AV女優を起用したヌードポーズブックを模写したのだという。

一番気に入ったのが、この四つんばいポーズ。

すっぽんぽんの四つんばいの理恵ちゃんを描きたかったが、さすがに嫌われると思い、尻叩き拷問プレイのついでに鑑賞するだけにとどめ、“気をまぎらわせていた”のだという。

セックスの権化のような少年だが、こういう一面もあるらしい。

ほんとは、一糸まとわぬ姿での四つんばいポージングを理恵ちゃんはやってのけている。
そのことは、兄のスケッチブックで確認している。

こういう秘密は漏れないんだな。
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