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Bye-Bye

第4章 いけない関係

「じゃあさ、もう『君』とかつけずに呼び合おう。セージとショータでさ。」

翔太がいうと、

「ショータがいいならそうするよ。」

と誠司が答えた。


翔太は誠司を握る手の力を少し強めた。

「ショータ?」

誠司は翔太のほうを向いた。

しばし、ふたり見つめ合った。


やがて、翔太が誠司の頭を持ってお互いの顔を近づけ、キスをした。翔太が舌をを誠司の口に入れようとするのを誠司は拒まなかった。

絡み合う、2人の舌。

誠司は、股間が熱くなるのを感じた。


・・・

「うわー!時間見てなかったから店閉まってる!セージ、悪りぃ!」

「仕方ないよ。どっか遊んで帰ろ。」

駅前のファーストフードでハンバーガーをほおばり、ゲーセンで遊んでいる間にあっという間に夕方になった。

「ショータ、夕日が見たいな。」

「じゃあ、もういちど海に行こうか。」

ふたりはもう一度海岸に向かい、防潮堤に並んで座った。自然と手をつなぐ。

「ショータ、ありがとう。誰かに大切にしてもらえるなんて今までなかったから、僕、うれしいんだ。」

誠司の目から光るものが落ちた。

「泣くなよ、そんなことで。俺だって自分の性癖に悩んでいたところを受け入れる相手に出会えてうれしいんだ。」

翔太がそういうと、もう一度ふたりは濃厚なキスをした。


誠司の家近くの駅に着いたとき、

「ショータ、折角ならうち寄ってかない?」

というと、

「悪りぃ、ウチ家が厳しくて、もう帰らないといけないんだ。ごめんな。セージ、おやすみ!」

といって電車に乗っていった。


誠司は家につくとベッドに横になる。

「ショータが恋人・・・か。うれしいけどやっぱ変なのかな?」

と天井を見てつぶやく。そして、キスのシーンを思い出す。

(あのときは本当に興奮したな、折角だから家に呼んでもっとしたかったな・・・。でも、あのあとはどうなるんだろ?)

と思いながら熱くなった股間に手をやり、握るものを上下させた。


翌日の朝、

「セージ、おはよう!」

「おはよう、ショータ。まずはトイレから。」

いつものようで、なんとなくこれまでと変わった学校生活が始まった。

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