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Bye-Bye

第5章 第5章 悪魔

翔太と「恋人」の関係になってから2週間ほど経ったある日、いつものように帰りの駅でタバコを吸いにトイレに入ったふたり。

誠司が、

「ねえショータ。いままで昼休みに一方的に気持ちよくさせてもらってたからさ、たまには僕から気持ちよくさせてあげよっか?」

と言い出した。

「セージ、何しようと思ってんだよ!」

と翔太が言うと、誠司は翔太の股間に手を伸ばし、ファスナーを下ろし、パンツを下げ翔太のモノを直接揉み始めた。

「セージ、大胆なことをするな。」

「だってショータの恋人だもん。」

「おいおい・・・」

といいつつ翔太のモノはみるみる大きくなり、びんびんになった。

誠司はそれを優しくさする。

「あ・・・ああ・・・」

翔太が声を漏らす。誠司は翔太のこういう声を聴くのははじめてだ。少しずつ動きを激しくする。

「ああ・・・ああ・・・はあ・・・」

翔太の息遣いは次第に荒くなり、そして

「ああ・・・イクッ!・・・イクッ!」

白濁とした液は勢いよく飛び出した。

「僕もショータのイクところをやっと見れた。」

誠司は笑った。

「お前この2週間でなんか変わったな?」

翔太は少し驚いた。

「だって、ショータに守られている気がするから。今までは守ってくれる人がいなかったからできるだけ無難に、って思ってたんだ。」

「そうか、ありがとう。」

翔太が言うと、

「お礼を言いたいのはこっちだよ、じゃ、今日は各駅停車で帰ろ。」

いつもは誠司は急行、翔太は各駅停車を使うのだが、今日はふたりで各駅停車に乗る。

「各駅停車って空いてていいね」

「でも急行の倍以上時間がかかるぞ」

「時間のあるときは各駅でショータと一緒に帰るよ」

ふたりは並んで座席に座る。街並の向こうに山の稜線が見える。

「あの山の向こうが、実家なんだ。」

誠司が言う。

「そうだったな、だから一人でこっち来てるんだよな。」

翔太がうなずく。

そして、翔太の降りる駅に着いた。急行が止まらない駅。

「じゃあね!」

電車が動き出し、窓越しに手を振りあった。

ひとりになった誠司は、山を眺め、

(全然親にも会ってないな。そういえば。まあ、無理して会いに行こうとも思わないけど)

と思った。


駅を降り、近道の裏通りを歩いているときだった。

背後から襲われた誠司は、意識を失った。
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