メランコリック・ウォール
第26章 舌と指先
キャミソールをめくり、キョウちゃんの熱くぬめる舌が近づく。
くびれにキスをして、チュ…と音が漏れた。
「はぁ…っ…」
思わず腰がくねる。
「ふふ。くすぐったい?」
その声は甘く甘く、私をベッドへと沈ませた。
「ううん。えへへ……」
「じゃ、これは?」
谷間を大きく舐め上げたあとで、ぱちっとブラジャーを外される。すぐに乳房は大きな両手に包まれた。
持ち上がり、先端が突き出す。
「あっ…」
先端に彼の舌が触れた瞬間、奥歯がビリビリと痺れた。
口に含まれ、優しくうごめく舌によって乳首は熱く、より硬く反応する。
「んあぁんっ…っはぁ、ん…っ」
キョウちゃんの唾液でいやらしい音が響き、快感で腰が反り上がる。
やがて快感の波が押し寄せた時、彼は唇を離してしまった。
「もうちょっと我慢して。」
そう言うとバサッとシャツを脱ぎ捨て、深く口付けた。
分厚い胸板が乳房を圧迫する。
背中に腕を回し、引き締まった筋肉を撫でる。
ーーそうして、長いこと舌を絡ませ合っていた。
それはまるで、”あなたのことが大切なんだ”と、言葉ではない方法で伝え合っているかのようだった。
…
また、彼の手が私の肌を撫でながら上がってくる。
柔らかな膨らみをまさぐり、焦らしたあとで先端をねっとりと捏ねた。
「ん…ふ…ーー」
やっと唇を剥がすと、2人の湿った吐息が漏れた。
もう、辛抱が出来ない…
このまま彼に抱かれずにいるなんて、できっこない…
私の全身がキョウちゃんを求めているーーー。
「アキ…」
「…ん…」
言葉もなく、数秒間見つめ合ったあと…ゆっくりと、優しくショートパンツが脱がされた。
脚も、お尻も、くまなく撫でられる。
その手つきは愛でるという言葉がぴったりで、私はこの人に想われている…と感じる事が出来る。