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メランコリック・ウォール

第30章 噛み付いた痕


「奥まで…欲しくなっちゃう?」

「ん…うん、…もっと…」


おねだりをしても、なかなか奥まで突いてもらえない。


浅く弄ばれ、だんだん下半身へジワジワと湧き上がるものを感じる。


「あっ…ん、いやぁ…っキョウちゃんっ…らめ…」


彼の指を夢中でしゃぶりながら訴える。


「んっク…どんどん締まってきたよ…」


「んやぁっ…っーれ…ちゃいそ、う…っあぁあ…っ」


「いいよ。ほら…っーー」


不意に、ぐんっと奥まで突かれる。

絶叫してしまいそうな感覚で、身体が反り返る。


「あああぁぁ、らめぇえっ…れちゃ、うぅう…っーー」


深くいやらしいピストンで私は達し、同時にジュブジュブと体液が漏れ出た。


咥えていた彼の指に、ぎゅうと歯を立てる。


それでもピストンを止めないキョウちゃんは、私の両ももをひらき、秘部に視線をやった。


「俺もイッていい?」


よりいっそう激しくなった動きで、脳内がぐらりと眩暈をおこす。


指を抜かれ開放された唇から、とろりと唾液が滴った。


激しい動きの中で見つめ合い、目が離せなくなる…ーー



「アキ……アキ、イくよ…ーー」


彼の表情が一瞬せつなくなり、すぐに目をつむった。


引き抜かれた肉棒から放出された精液が、勢いよく私の頬へ飛ぶ。


どろりと滴るそれは、ぴりぴりするほど熱かった。



ーーー「あ、ごめん…っ」


すぐにティッシュで頬の精液が拭き取られる。


「ううん…ふふっ」


キョウちゃんは私の身体に付着したそれらをしっかりと掃除すると、私を包み込んだ。


「はぁ…またアキに…骨抜きにされた。」


「えぇ?それは私のセリフでしょお」


「ははっ。…気持ちかった?」


「うん…おかしくなっちゃうくらいに…」


私たちはまた、深く接吻を交わした。


彼にすり寄ると、それに応えるように強く抱かれる。


顔を埋めた彼の胸板はまだ熱を帯びていた…ーーー


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