🏠️家庭内恋愛💕
第8章 女王蜂
「――――ご苦労様…、じゃぁこれを元に離婚の話を進めてちょうだい――――」
弁護士と話を着けた姉の雅がスマホを置き、メガネを外して眉間に指を置きクリクリとマッサージをする。
手元の書類を見ながら――――夫の浮気の証拠を広げ、ため息をつく。
「まぁ――――…隠すのが上手い男だと思っていたけど…こっちが本腰入れたら…あっという間ね…」
しかも、机には…和津八が使ったクレジット明細があり、雅のストレスは…もう一段階上がった。
雅はドカリとベッドに座ると――――イライラしたのか、髪を止めていたバレッタを無造作に取り、壁に投げつけた!
すると、コンコン――――と、扉のノック音に鋭い眼光を向ける。
ノックに返事をしないでいると、鍵の開ける音が聞こえ――――扉は開かれた。
「随分と長く――――お楽しみだったわね――――…」
「命令だもの――――…鳥肌立てない様にするに苦労したわ」
扉の前に立っていたのは――――さっきまで…目の前の姉、雅の夫である和津八とセックスをしていた忍だった。