🏠️家庭内恋愛💕
第9章 善意の行為
しかし、それから数日後――――…
希伊子は一人で現れた。
「な――――…どうしたんだい?希伊子さん?」
「お、お義母さんの…遺品の整理に……」
長男の移り住んだ家と実家は車で約2時間の場所とは言え…希伊子が一人で帰省するなんて…初めてのことだった。
「希伊子さん…一人で来たのかい?」
「はい――――…」
希伊子は専業主婦で時間があると言えば…ある身ではあるが……。
一人でここまで来たことはなかった。
「あっ、大丈夫ですよ――――…主人にはお義父さん所に行くとちゃんと告げてきましたから!子供たちも、今の時間帯は学校ですから」
車で2時間の微妙に遠い実家に…わざわざ来てくれた事に喜びを感じるが、何故か違和感を覚えた久則だった。