🏠️家庭内恋愛💕
第5章 身代わり終着点
「送ってくれて…ありがとう」
「あ~…うん、じゃぁ」
ホテルを出て――――彼女を家まで送った帰り…彰吾はいつもの公園でタバコに火をつけた。
「アイツの香水…好みじゃねぇ~んだよ…」
それは、体に染み付いた恋人の香りを消すためと――――…家に帰る前の…切り替えのためだ。
「しかも――――名前…連呼しすぎ…声全然違うし…萎えるとこだった」
タバコに火をつけながら…彰吾は今の彼女ともそろそろ限界かもしれないと……肩を落とす。
「はぁ――――…だよな…名前…呼びながらイキたかっただけ…だからなぁ…」
彰吾は今の彼女と付き合った動機の不純さに、我ながら最低だと肩を落とす。
それも――――限界…
結局、
彼女は――――彼女には…なれなかったのだ。