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重い鞄をやっとの思いで家まで運び、自室のベッドに放り投げた！


「田中のやつ…コレクター気質だと思ったが…、兄貴もか？どんだけDVD溜め込んでやがったんだ！」


鞄からDVDを取り出すと――――…レンタル店の怪しげな一角を思い出させるタイトルのモノがどんどん出てきた。


中には、時代不明ものやフェチものも含まれていて――――田中兄弟の守備範囲の広さに若干引く…恭志智だった。


「手フェチのためのDVDって、初めて見た…需要あんのか？…って、こっち足首だけのDVD――――…マニアック過ぎる！」


しかし、フラれたばかりの恭志智は、それらを見る気に慣れず…DVDを鞄にしまった。


そして、――――彼女からの連絡が来るかもしれないと…望みを込めてスマホを握りしめた。




だが――――何時間も同じ体制で待っていても…


彼女からの連絡は来ることはなかった。