🏠️家庭内恋愛💕
第7章 田中コレクション
「で――――、決まったの?俺は出来れば学校に近い方がありがたいんだけど~」
恭志智はテーブルにあった来客用の茶菓子を手に取ると兄の爽志智の隣にドカリと腰を落とした。
「ん~、まぁ詳しいのとは晩御飯の時にでも話すわ~!」
母は兄嫁のユリ子とすき焼きの準備を始める。
「ん~…まっ…たった3ヶ月だろ?別にどこでもいいけど」
その日、恭志智の家では珍しく高級肉を囲みすき焼きが振る舞われた。
「で――――建て替えの完成するまでの約3ヶ月の期間だけど…恭志智は爽志智の家に居候させてもらいなさい!」
「――――は?マジで?」
話しはこうである、築40年の恭志智の実家は相当なガタが来ていた…で、それに伴い建て替えの話が持ち上がった。
兄は別に家を建て新婚を満喫していた訳だが、この建て替えにあたって高校生の恭志智を3ヶ月ちょっと預かって欲しい――――…と、言うことだった。