
戦場のマリオネット
第5章 真実と本音
どこに触れればイリナが昂るか知っている。どこにキスすればその悲鳴が切なさを増すか、知っている。
じゅくじゅくに熟れた割れ目に指を沈ませて、私は彼女の耳朶に触れて、頬にキスして、かさついた、しかし甘い唇を何度も求めた。
イリナの中を覚えきった指は、彼女の泉門を無意識に探り当てる。恥ずかしげに限界を訴えた彼女の鼻先にキスして、我慢しないで、とささめくと、手元に小さな飛沫を感じた。
「気持ちイイ……ぁっ、気持ち、良いのぉ……」
「リディじゃないのに、良いの?」
「貴女じゃなくちゃ……ラシュレ……」
「愛してる、イリナ」
この言葉を口にした私は、裸になるより無防備になっていたと思う。彼女の体温がそこになければ、凍てついていたろうほど心許なかった。
イリナに無数に散らばる傷跡。
それらは、彼女からの同じ想いを私に望むことを戒めているようだった。
