
戦場のマリオネット
第6章 乙女は騎士の剣を掲げて
「元を辿れば、こうなったのはそこにいるチェラスの軍人が──」
「そうです。我々はリディ様のご命令であの者の救出に尽力しましたが、我々の仇ではありませんか。アイビー家の血筋かは知りませんが、それも本当かどうか」
「散っていった仲間の無念、今こそ晴らして──…、……?!」
腰から剣を抜いた兵士と私の間に、イリナが身体を滑り込ませた。
「イリナ様」
「物騒な物を収めなさい」
「しかし……」
「仲間はこいつに殺された!リディ様のご両親をチェコラスに幽閉したのも、この女の部下どもだ!」
「城でのあのむごい手口、思い出すだけで恐ろしい……」
「イリナ様がオーキッド家のお生まれであろうと、我々のリーダーは貴女です。お退き下さい」
「イリナ」
私はイリナを下がらせて、兵士達の前に進み出る。
「謝って済むことじゃない。本当に私がアイビー家の後継者だとしても、それがお前達の恨みが晴れる理由にはならない。大切な者を奪ったこと、申し訳なく思ってる。だがやむを得なかった、とも」
「やむを得なかっただと?!」
リディが近づいてきた。彼らを宥めるように見回して、口を開く。
