テキストサイズ

戦場のマリオネット

第8章 救済を受けた姫君は喉を切り裂く【番外編】






 アレットの髪が夕焼けの空を映した色なら、夫人のそれは、さしずめ太陽そのものだ。波を描いた深い金色がシーツの刺繍に花を添えて、白い腕にもしどけなくまとわりついている。

 夫人に覆い被さって、私は彼女の唇を貪っていた。淫らな場所を撫でる時の塩梅で舌を動かしながら、そこより濡れた彼女の潤みを刺戟する。


「ァっ……ンッ!あぁッ……」


 内股に膝を差し入れて、彼女が恥じらうのを阻んだまま、陰毛に覗く小指ほどの突起に親指の腹をすりつけながら、既に割れ目に飲まれた二本の指を動かす。
 まるで人肌の磯巾着だ。貪欲な肉襞を何重にも感じるチェコラス夫人の中は、アレットより空間がある。貫いては浅く引き抜いて、浅瀬を撫でては貫いてを数回繰り返したあと、私は彼女の特にざらついた一点を小刻みに小突く。


ズブズブ……ぬちゃ……ぐちゅぐちゅ、ぴちゃ……


「あ"ぁ"ぁ"ッッ……!!」


びくんっ……ビクッ。


 罠にかかった魚のように目を細めた夫人の腕が、ひくひくとシーツの上を踊る。

 私は宙に泳いだ彼女の下腹を撫でて、体内に探り当てた泉門とクリトリスを追いつめる。


「ものすごく淫らですね。貴女のような身分の女性が、飢えた仔猫のように気ままに乱れている姿……そそられます」

「んッぅ……だてっ……だってぇ……」

「よほど好いて下さっているんですね?光栄です」

「あっ……ッッ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ