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戦場のマリオネット

第2章 終わりなき責め苦








 半時間やそこらでイリナが観念するとも思えないので、私は五月蝿い彼女の口に梨を埋めた。
 厳密には、四本ある湾曲の爪が梨を連想する形をした器具だ。鉄製の爪は螺子を回すほど外側へ開き、人間を内部から破壊する拷問具であるそれは、イリナの口蓋を押し広げた。


「アッ……あ……ぁ……あ"っ……」


 一文字しか発せなくなったイリナが頭を振り乱す。

 なけなしの抵抗が余計に縄を食い込ませていくイリナの肉体に、私はキスや愛撫を施す。耳朶を噛んでくすぐって、首筋に舌を這わせながら乳首をつねる。
 つねった乳首に指の腹を押し当てて、小さく円を描いていると、だんだん皺と硬さを帯びる。そうした反応が見られると、私はその乳首をふっくらと実った肉に押し込んでいく。


「あーーっ!!あっ……あっ!」


「いやらしい胸だ……生き物みたいに皺くちゃになって、こりこりに硬くなってるよ。昨日まで処女だったなんて、これじゃあ自慢にもならない」

「あっ……ァッッ……」

「私の後ろ、見てみな?あの二人のこと忘れてるだろ。お前が動物みたいに本能に従っていく様を、しっかり見ていてもらうんだ」


 実際、くねくねとしたイリナの動きに、理性とやらは感じない。

 乳房の付け根、脇や腹にも呼び水をかける。

 視線を上げると、イリナは苦痛とも悦楽ともとれる気色を昇らせていた。苦悩の梨を咥え込んだ口からは、よだれがしたたり出している。

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