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戦場のマリオネット

第3章 懐柔という支配



 あまり動かさないようにして、しかし抜かないでというアレットにキスしながら、彼女の身体が時折ぴくんと動く場所を探った。次第に腰の動きが増して、彼女から下半身を押しつけてくるようになると、私は指を深くしたり浅くしたりして、内側の襞をこすり出す。


「ぁっ……はぁっ……あん!あ……あっ……」


 ベッドマットが湿っていた。私達も火照りと蜜との、蒸せるような中にいた。



 外した下着を元通りに整えるのを手伝いながら、私は彼女と言葉を交わした。

 やはり結婚したくない、と顔をしかめる彼女を、私には咎められる理由がなかった。


「私を守って、お姉様。わがままを許して……」


 アレットのしおらしさが、私の中に、より彼女への愛おしさが募らせていった。彼女が誰かと神の前で誓う姿など見たくない、とも思った。

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