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戦場のマリオネット

第3章 懐柔という支配








 卑猥な玩具の貸し出しがあったので、イリナに目隠しをつけて、リストを指差すよう指示した。

 しばらくパネルを彷徨ったイリナの指は、縄の絵の上に止まった。続いて二つ目を選ばせると、今度は鎖に繋がれたクリップ。

 それらが運ばれてくると、私はイリナの手首をまずうなじに交差させて、肘で後頭部を支える格好にさせて縄をかけた。胴には亀甲状に縄を巡らせて、背中に回したそれと手首とを固定する。片膝を胴の縄にくくりつけて、彼女の身体をつま先が浮かない高さに吊り上げた。

 左太ももを開かせた時、騎士の証である十字傷を初めて明るい場所で見た。刃物で薄肉を削いでつけると言われている証の場所に、元は痣のようなものがあった形跡がある。


「どうかした?」

「何でも」


 私はスワロフスキーのあしらってある装身具を兼ねたクリップを、イリナの両乳首に挟んだ。細い鎖がそれらを繋ぎ、残りの一つのクリップは、むき出しになったクリトリスを少ししごいて装着させる。


「ぁっ、アッ……」


 しゃらしゃらと揺れる鎖を引いて、夏の星座のごとく煌めく頂に口づける。片側の乳房にキスを散らして、もう片側を揉みしだく。

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